デッキ別立ち回り解説その② バーン
お久しぶりです。
コロナの影響で時間が有り余っているので、また更新することとなりました。
今回はグリ影の天敵「ボロスバーン」の対策、意識すべきことをつらつら書いていこうと思います。
※2020年5月現在、イコリアの相棒クリーチャーによって環境が変わっていますが今回の記事ではテーロス環魂記までのカードプールの環境で解説をします
バーンとは
速攻クリーチャーや本体火力呪文を大量に入れた早期決着を狙う所謂スライデッキ。
最近だとラヴニカの献身『批判家刺殺』、モダンホライゾン『灼陽大峡谷』など新規採用もありキルスピードの早さに磨きをかけています。
グリクシスシャドウとの相性
多様なモダンデッキの中でも天敵に位置するデッキです。相性としては3-7で不利は間違いなく付くと思います。
グリ影は自身のクロックスピードを上げるため、ライフを失うカードを大量に採用しています。
つまり、バーン側からすると減らすべきライフを勝手に相手が減らしてくれるので元々早いキルスピードが跳ね上がります。ついげきのフェッチショックでさらにダメージは加速した。
死の影を着地させることで甘い火力を投げたらしっぺ返しのコンバットが行くぞとプレッシャーを与えることが出来るかもしれませんが、死の影が場に留まることが出来るライフは12から。
あちらのデッキに多く含まれている3点火力×4で焼き切れるラインなので、サイズアップした死の影でコンバットして相手のライフを0にするよりも先にこちらが焼ききられることでしょう。
メイン戦
メイン取って3戦目の先手が取れると大分楽になるので足掻きましょう。
忙しい人用まとめ
・ティムールの激闘(以下TBR)がキーカード
・死の影が手札にある場合、通りの悪霊を温存するパターンあり
・ブラフでも可能な限り青マナは構え続ける
具体的には先手後手でズレはありますが以下の流れが理想です。
1T 妨害
2T~3T 妨害&死の影キャスト、コンバット
4T 死の影TBR
5T以降はバーン側が余程フラッドしたorバーン側が2マナ火力ばかりで頑固な否認複数枚が刺さったなどではない限り、十分な火力が手札に加わり高確率で捌ききれないため4T目をデッドゾーンと考えています。
ですが、上記パターンは何枚もの壁が連なっています。
①手札の妨害札が相手の勝ち手段と噛み合う事
②死の影が除去されないこと
③3~4TのTBRの土地が寝たタイミングで焼ききられないこと
①は例えばバーン側がこんな手札の場合
もしグリ影側が致命的な一押しを持ってたら間違いなく腐ることでしょう。
逆にクリーチャーばかりの手札に頑固な否認でキープしてしまった場合も同じ現象が発生します。
バーンは20点焼き切ることが目的のため、カードタイプの偏りは気にせずキープ出来ますがグリ影は噛み合わない手札分ディスアドバンテージを背負うことになります。
②はバーン側の判断に依存するので難しいところですが、以下パターンが存在します。
2/2の死の影を除去するため稲妻を打たれた
⇒ 2/2
解決前に通りの悪霊をサイクリング。サイズアップして破壊を免れる。
⇒ 4/4
似たパターンだとフェッチを起動→死の影が1/1から2/2へ。
1/1⇒2/2
フェッチ解決前に対戦相手から稲妻。その上から通りの悪霊なんてのもあります。
⇒ ⇒ 4/4
サイドで通りの悪霊は抜くのでメインのみの知識&練度が高いバーン使いの方は真っ直ぐプレイヤー狙ってくるので価値の低い細テクですが、知っていて損は無いので一応。
③に関しては互いの手札によってパターンが無限に派生するので、経験による判断が大きいのが正直なところです。
要点を挙げると
・ハンデスでピーピングした場合、その時点の互いの手札で自分に残された猶予がどの程度あるか逆算して動きを決める
・死の影の最高打点はライフ7の6/6がベター。ライフ6以降の3点火力2枚でやられるラインにしないだけでキルターン伸びる可能性が大幅に上がる。
・ブラフでも青マナは可能な限り構えるのが良い。持っているかもと思わせることでキルターンが1ターン伸びる可能性がある。
蛇足ですが、稀に大歓楽の幻霊と友情コンボすることもあります。知識として覚えておくと良いかも。
①こちら先手2T目に死の影着地
②バーン後手2T目に大歓楽着地
③こちら先手3T目にフェッチショック&呪文連打してTBRで20点到達
サイドIN・OUT
サイドIN(上から優先度高)
集団的蛮行
呪文嵌め、追加ハンデス(強迫、コジ審など)
霊気の疾風、湖での水難
コラガンの命令
サイドOUT(上から優先度高)
通りの悪霊
思考囲い
原則デッキ内のライフが減るカードは点数が著しく下がります。
思考囲いはバーン側がサイドINする厄介な妨害札を落とせるので、1~2枚は残しても良いと思います(流刑、跳ね返す掌)
サイド後
ようやく本編のサイド後に入ります。
忙しい人用まとめ
・メインよりもキルターンは伸びるのでライフ管理を丁寧に
・クロックは死の影よりもアンコウの方が良い
・攻めに行くタイミングを焦らない
メインよりもキルターンは伸びるのでライフ管理を丁寧に
メインはTBRを絡めるなどして短期決戦を意識するよう書きました。しかし、サイド後は逆にじっくり攻めます。
何故かというと、サイド後は集団的蛮行というキラーカードを入れているためターンを伸ばすこと自体にサイドボードを引ける確率を上げるという意味が生まれます。
かつ、バーン側も火力を減らしこちらへの干渉札を入れてきているためキルターンはメインに比べて伸びる可能性が多少上がります。
そのため、サイド後はゲーム開始時フェッチから持ってくる土地を基本土地にして、悪戯にライフを減らさず丁寧に立ち回るべきだと考えています。
クロックは死の影よりもアンコウの方が良い
サイド後はじっくり丁寧に立ち回るべきだと解説しました。となると、クロックに求められる要素も変わってきます。
結論を言うとアンコウがその要素を満たしています。
・ライフを減らさず場に出すことが出来る
・5/5のサイズがサイドボードを引くまでのブロッカーとして機能する
打消しと除去を構えつつ何もなければ思考掃きで墓地を肥やし、自ターンにアンコウ着地が理想です。
攻めに行くタイミングを焦らない
これが一番大事かもしれません。
グリ影を使っている方の話を聞くと「バーンは攻めるタイミングが分からない」という意見をよく聞きます。
この質問に答えるため、逆にバーン側の視点で考えましょう。
前提として、バーンは対戦相手のライフ20点を削るのが勝ち筋です。
そんな中、グリ影というデッキは中途半端な火力を打つとサイズが上がる厄介なクリーチャーがいます。
ではバーン側はどうすればリスクを負わず勝つことが出来るか。
答えは火力を温存して一度に多くの火力を打つことです。
そうすれば、サイズが上がった死の影に殴られる前にゲームを終えることが出来ます。
では、具体的にどのようにすれば実現出来るでしょうか。
火力を集中させる手段は以下の2パターン、もしくはその複合です。
・パターン①
何もせずターンを返し、相手ターン終了時に火力を打てるだけ打ち自ターンに残りの火力を唱える。
・パターン②
裂け目の稲妻を待機→次の自ターンに待機明け&手札の火力呪文を全て唱える
こうすることでグリ影側が多くの打消しを手札に用意していても、マナが足りず捌ききれなくすることが出来るためバーン側が一番安定して勝てるプランかと思います。
話を戻します。
それでは、そんな戦法で来るであろうバーンに対してグリ影側は何をすれば良いのか。
答えは何もしないです。
少し言葉としては過剰でしたが、正確にはインスタントを構えて待ち続けます。
何が起こるかというと、デッキ内の土地が少ない&火力を温存したいバーン側の手札が手札上限により溢れます。
すると、そうなったバーン側はクリンナップフェイズでディスカードするか、本来したくなかった中途半端な火力をこちらへ打つことになります。
こちらのライフは減らないor減ったとしても緩やかな減りとなるためターン終了時にフェッチギルランタップインする余裕も生まれそうです。
では攻めるタイミングはいつ来るんだ、という話で先程書いたクロックの話になります。
勘の良い方は既にお気づきかと思いますが、上記状況って死の影よりグルマグのアンコウの方が強いんです。
「ライフは守る」「相手のライフを減らす」
「両方」やらなくっちゃあならないってのが「クロックパーミ」のつらいところだなって感じですが、アンコウ君ならそれが出来てしまうんですね。
つまり、サイド後の対バーンの立ち回りをまとめると
・短期決戦ではなくロングゲームが出来る初手だと良し(TBR絡む3キルハンド等例外除く)
・裂け目の稲妻待機or何もせずエンドは次ターン危険な可能性大
・打消し、除去を構え続けアンコウを主軸に考えた立ち回りを意識する
久しぶりに書いたらめっちゃ疲れましたね。今までよく別のことしながら書いていたもんだわ。
最近は夢の巣のルールスを相棒にした死の影デッキ(グリクシス、ジャンド)がかなり熱いので、それも解説記事まとめたいですがそもそも相棒がどうなるんだって段階なので一先ず保留ですかね……
ではまた気が向いた時にお会いしましょう。
それでは。